大超寺えんまさま祭り
F
(概要)
 エンマ祭りは、大超寺最大の行事として毎年盆の十六日に盛大におこなわれる。本堂で
は地獄・極楽の大幅や捏磐図が飾られ夜ともなれば灯籠に灯がはいり、鉦盤の音も賑や
かに百万遍念仏の大数珠が念仏と共に繰り廻される。

(文献)
@ 大超寺の山門を入ると、すぐ右側にエンマ堂がある。その中に真っ赤な顔をして、
 王の金文字のはいった冠をかぶり、黒い太い眉に、とても大きな目玉でギロリと、に
 らみつけているエンマ大王が坐り、右側の卓上に人間の赤と白の首が二つ列んでおり、
 左にはやさしい顔をした記録係が、人の生前におかした罪悪を書き残すエンマ帳と筆
 を持って控えている。エンマの庁(役所)の裁きの場面を表現しているのである。(P37)
A 大超寺最大の行事で広く知られている。毎年盆の十六日(八月十六日)はエンマの斎
 日で、エンマ祭りが盛大におこなわれ、多数の参詣者で境内は雑とうする。エンマ堂
 附近には初盆を迎えた新仏の供養のために多くの灯籠が飾られ、本堂では寺宝である
 地獄・極楽の大幅や捏柴図が飾られ、夜ともなれば灯籠に灯がはいり、鉦盤の音も賑
 やかに百万通念仏の大数珠が、子どもをまじえた善男善女によって念仏と共に繰り廻
 される。エンマ像は、日田城主石川主殿頭忠総が、江戸の太宗寺から歓請したのが初め
 で、以後、開運・厄除・諸願成就・吉祥仏として霊顕あらたかな信仰を集めている。
                                       (P38)
出典
日田市寺院等調査録