日田杉資料館


(概要)                          .
 日田地方の林業、木材業の歴史をその風物と共に体系的に展示を行う資料館。「構造用
大断面集製材」を使用した大型木造建築で建物そのものが日田杉の展示物ともいえる。

(文献)
 日田杉資料館は全体に日田杉を使用した「構造用大断面集製材」を使用した大型木造建
築です。建物そのものが日田杉の展示物といってもよいほど、木の香りでいっぱいです。
古くから木を育んできた林業の街、目乱 日田は九州一の大河、筑後側上流にあり、四方
を山々に囲まれ緑と水源に恵まれた自然の豊かな地域です。この日田に、林業の歴史が
始まったのは1491年。神社に御神木の杉が植えられたことによると伝えられています。
のちに幕府直轄の天領として栄えた日[酌ま、江戸時代から植林が進み、日本の三大林業地
として名を馳せるまでになりました。それにともない、明治後期より製材業が発達し、今
では九州はもとより全国各地に建材や各種木材製品などを出荷する、総合供給基地として
高い評価を得ています。このように、地域とともに発展してきた日田の木材産業。林業の
歴史は、まさしく日田の歴史でもあるのです。
 大分県日田は全国に知られた木材の町。筑後川上流の自然環境に恵まれた広大な林業地
に早くからウラセパル杉、ヤプククリ杉に代表される品種が植林され木材に関わる生活
がなされて来ました。杉は、古くから人と深くかかわり日本の伝統的な木造建築を支えて
私たちの暮らしになくてはならないものとなっております。昔の人達が汗と共に築いてき
た日田地方の林業、木材業の歴史をその風物と共に体系的に展示し広く伝え知らせるの
は、貴重な文化遺産を受け継いだわたしたちの使命でもあります。また、日田地方の主要
産業でもある林業、木材業の振興に寄与できればうれしく思います。


出典
日田杉資料館パンフレット