龍体山

(概要)
 東西に長い山稜を持つ山容を竜にたとえて名付けられる。麓には龍川寺、龍林寺、龍源
寺(廃寺)の三ヶ寺がある。

(文献)
 昔の人が、東西に長い山稜を持つ山容を竜にたとえ、この名を付けた。東の端が竜の頭
で、尾は西へ三キ。の朝日村山田(日田市山田町)におよぶ巨大な竜だった
、と伝えられる。
ふもとには龍川寺、龍林寺、龍源寺(廃寺)の三ヶ寺があるが、寺名も竜体山と深いかか
わりがある。

 頭にあたる東端のピークは竜ヶ鼻と言い、急斜面となってふもとの三花地区に高度を落
とす典型的な「ハナ地形」となっている。山頂付近は巨岩が露出し、ふもとから見上げる
竜ヶ鼻は、文字通り竜の頭のようだ。


 「昔、竜ヶ鼻の奥の院と呼ばれる洞穴に竜が住み、ふもとに降りてきては人々に危害
を加えていた。享保六年(−七二一)、ふもとの龍川寺の住職、演興上人が、竜ヶ鼻山頂
の愛宕神社に地蔵菩薩三十体をまつつたところ竜の災いがなくなった」、と山名の通り竜
にまつわる伝説が山ろくの龍川寺に伝えられている。

 大正十一年ごろ、竜ヶ鼻の山腹から山頂一帯に八十八ヶ所巡りの霊場が日田郡内の有志
によって開かれた。各札所は、地元や石仏を寄進した人たちによって、岩の姿、形にちな
んで名称が付けられ、寄進された仏は四百体を超す。「龍体山参詣案内」という小冊子も
作られ、山は多くの信者でにぎわった。

 竜体山公園は、市街地北部(財津町)の丘陵地にあり、市内や遠く九重の山々が一望で
きる展望所のある公園です。公園では、散策や森林浴等が楽しめ、夏にはキャンプができ
ます。
 公園には、自由広場、トリム広場、遊具(一式)園路(800m)、展望所(2棟)、キ
ャンプ場、便所(2棟)などがあります。
 なお、キャンプ場には貸テントはありません
出典
やまなみ登山 九重0日田玖珠・津江山系