渡神岳

(概要)
 津江三山のうち最も低い山であるが、その要はもっともよいとされ、頂上からの展望も
すばらしく、広く山々を望見できる。

(文献)

 豊後国志には「度神岳」とあるが、古くは十神岳であったという。「昔、戦勝のお礼に
茄生筈貰(ち指窟)に登った描韻童話を慕って、十人の神々が山頂に集まり、舞楽を奏
したとことから。渡神岳というようになった」という。津江三山のうち最も低い山である
が、きれいなピラミッドの三角峰で、その姿はもっともよい。かつては水晶嶽とも呼ばれ
ていたのもその形からきたものである。
 頂上に山神を祭る小さな嗣があり、この頂上からの展望もすばらしい。
渡神岳頂上は独立峯のため、釈迦ケ岳・御前岳以上に展望が良く、九重山。阿蘇山。祖母
山。万年山から福岡県の八方岳ななど特色を持った山々を広く望見できる美事な展望台と
なっている。
この山を中心に、四方の谷筋は各方面にのびて山手ノ谷・曽家ノ谷・虫秋ノ谷。梅野川谷・
祝川谷などの渓谷をつくつている。

出典
前津江村史、日田郡の文化財、やまなみ登山